営業の型とは何か
- web6788
- 1 日前
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売り込みに見せず、判断と説明を揃える「提案の順番」
※この記事は、話術やテクニックで押し切る営業の話ではありません。相手が判断しやすい状態で提案するために、会話の順番を「型」として揃える考え方を整理します。「売り方」ではなく、「同じ意味で伝わる説明の順番」に焦点を当てます。

はじめに|なぜ営業が「売り込み」に見えるのか
売り込みに見える瞬間は、提案の中身というより「順番」で起きることが多いです。
相手がまだ「何で判断するか」を整理できていない段階で、こちらの答え(提案)だけが先に出てしまう。すると会話は、納得ではなく説得に見えやすくなります。
逆に、順番が揃っていると、同じ提案でも「助かった」「それなら検討できる」に変わりやすい。B5では、その順番を“型”として置きます。
1. 営業の型の定義:相手が判断しやすい順番を揃える
B5で言う営業の型は、次のように定義します。
営業の型=相手の興味・困りごと・理想の状態を先に言葉にして、「話していいか」を確認したうえで、判断材料として提案を置く順番。
ポイントは、提案を上手く言うことではなく、相手の頭の中にある判断の材料が揃った状態で話を進めることです。
2. 売り込みに見えない「5ステップ」
この順番を5ステップで揃えておくと、会話の迷子が減っていきます。
(1)興味・関心の確認
まずは「何に一番興味があるか」を聞きます。課題を当てにいかず、相手の関心に寄せて入口を揃えます。
例)「いま一番気になっているのは、売上/採用/価格/業務のどれに近いですか?」
(2)困りごとの言語化
次に「何が困っているか」を具体にします。言葉が曖昧なまま提案に入ると、後からズレが出やすいです。
例)「それは、いつ・どの場面で困りますか?」「何が一番やりにくいですか?」
(3)理想の状態の確認
困りごとが解けたときに「どうなっていたら嬉しいか」を聞きます。ここが揃うほど、提案は“判断材料”になります。
例)「それが解けたら、現場はどんな状態になっていたいですか?」
(4)話していいかの確認
こちらが役に立てそうな方向が見えたら、いきなり話し始めずに、許可を取ります。
例)「いま伺った内容を前提に、整理の枠組みをお話ししてもいいですか?」
(現場あるある:許可を取らずに話し始めた瞬間、相手が急に“構える”ことがあります。)
(5)選択肢として提案する
提案は「これをやりましょう」ではなく、選べる形で置きます。
例)「優先順位は3つあります。①まず基準を揃える(短期)/②運用に落とす(中期)/③組織で回す(長期)。いまの状況だと、どれが一番現実的ですか?」
押し切るのではなく、相手の判断軸に沿って“選べる状態”をつくるのが狙いです。
3. 型が機能する条件:判断と説明を同じ地図に乗せる
この型が効くのは、「提案=施策紹介」ではなく、判断と説明を揃える話として扱っているからです。
たとえば見積の話でも、価格の話でも、先に相手の状況と言葉を揃えてから提案すると、会話は交渉になりにくい。
B3で整理した「判断の順番」と合わせると、さらにブレにくくなります。
4. 仕組み化として残す:会話を属人化しない
営業の型を個人のセンス任せにすると、再現性が出ません。
最低限、次の2つだけ残すと“仕組み”になります。
・相手の言葉:困りごと/理想の状態(そのままメモ)
・こちらの約束:どこまでを標準として出せるか(線引き)
ここが揃うと、担当が変わっても会話の質が揺れにくくなります。P2の「仕組み化」は、この状態を増やすための設計です。
まとめ:営業の型は「説得」ではなく「判断材料」を揃える順番
売り込みに見せないために必要なのは、話術より順番です。
興味→困りごと→理想→許可→提案。この順番で進めるほど、提案は押し売りではなく、相手の判断を助ける材料になります。
Branding Point
このテーマは、営業トークを上手くする話ではありません。
相手の関心と判断が整うように「聞く順番/整理/提案の順番」を揃えるための設計です。
順番が揃うほど、押しつけにならず、提案が「相談」になりやすくなります。
ここまでやってみて「どこを標準に置くか」「どこまでを例外として扱うか」で迷うのは自然です。もし一度、社内の線引き(標準/例外)を揃えるところから整理してみたくなったら、気軽に声をかけてください。


