P1|価値の再定義とは何か
- web6788
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更新日:3 時間前
選ばれる理由”を、会社の判断基準に変える

「価値の再定義」とは、結局なにか
「価値の再定義」と聞くと、強みの整理やキャッチコピーづくりを思い浮かべる方も多いかもしれません。ただ、実務でいちばん効いてくるのは、そのさらに手前です。
価値の再定義とは、会社として“判断できる状態”をつくることです。
・どんな相談なら受けるのか
・どこまでなら責任を持つのか
・何を守り、どこは柔軟にするのか
・その判断を、誰がやっても同じ方向に揃えられるのか
ここが曖昧なままだと、言葉を磨いても、施策を増やしても、ブレが残りやすくなります。逆に、ここが揃うと「売り方」や「伝え方」そのものが変わっていきます。
先に整理:信用と信頼(本ラボの前提)
本ラボでは「信用→信頼→相談(依頼)」の順で積み上がる前提を採用します。
・信用:信じられること(過去・現在の事実)
=任せる前に安心できる根拠
・信頼:信用をベースに、信じて頼れること(未来への期待)
=任せた後に未来を期待できる見通し
※この定義はJPBA定義に準拠しています。
価値の再定義が必要になる“典型パターン”
相談の場でよく見られるのは、次のような状態です。
・何を強みに言えばいいかわからない
・伝え方を変えても、比較されて終わる
・意思決定が特定の人に集中し、組織として回りにくい
・良い仕事をしているのに、報われにくい
個別の問題に見えても、根っこは似ています。会社の前提(価値と基準)が言葉になっていない。その結果、判断が揃わず、提案や品質、説明の積み上がり方が散っていく——この流れが起きやすくなります。
“比較される時代”に、
判断基準が揃っていないと起きること
いまは、同じように見える選択肢が増え、「比較」が一瞬で終わる時代です。そして最後の決め手は、「何ができるか」よりも——
・任せる前に安心できる根拠(=信用)があるか
・任せた後に未来を期待できる見通し(=信頼)が持てるか
に寄ることが多くなっています。
このときに問題になりやすいのが、社内の基準が揃っていない状態です。価値が言語化されていない会社では、判断の軸が共有されず、意思決定が人に依存します。結果として、たとえば次のようなズレが起きます。
・受ける/断るの線引きが人によって違う
・提案の切り口がバラつき、強みが伝わりにくい
・品質の基準が共有されず、成果が安定しにくい
・顧客対応の“当たり前”が揃わず、安心感(信用)が積み上がりにくい
・そして最後に、価格や見積の説明も揃わなくなる
ここで重要なのは「価格の話」ではなく、判断基準が揃っていないことが、ズレを連鎖させるという点です。そのため次の段階では、その基準を“再現できる形”に落とす(=仕組み化)が必要になります(続きはP2)。
価値の再定義で決めるのは、この4つ
価値の再定義は広く見えますが、押さえるポイントは整理できます。最低限、次の4つを揃えるだけでも、判断と説明が安定しやすくなります。
1. 価値(助かること):相手が何に助かっているのか
2. 違い(残る理由):比較された時に残る“こだわり”は何か
3. 約束(安心の形):任せる前の安心(信用)を支える約束は何か
4. 基準(線引き):選ぶ/断る/例外の扱いをどう決めるか
「強み」や「USP」も、この4つのどこかに必ず乗ります。逆に言うと、ここが曖昧なままだと、USPを作っても“飾り”で終わりやすくなります。
実務に落とすなら:3ステップ
やりがちなのが、言葉を整えて終わることです。しかし効果が出るのは、判断に使える状態まで落ちたときです。
Step1:棚卸し(喜ばれた案件/疲弊した案件/断りたい仕事を出す。推測より事実)
Step2:1枚化(価値・違い・約束・基準を、社内で共有できる形にまとめる)
Step3:適用して修正(提案・見積・採用・教育などに当てて、ズレを直す)
この順番だと、言葉が“現場で使われる言葉”になりやすく、
運用で精度も上げやすくなります。
最後に:派手ではないが、効き方が変わる
価値の再定義は、派手な施策ではありません。ただ、ここが整うと、営業も採用も、価格も、組織も——打ち手の効き方が変わっていきます。
「何をすれば伸びるか」の前に、“自社は何者か”を判断できる状態にする。まずはそこからです。
Branding Point(今回のブランディング視点)
このテーマは「売り方」や「施策」の話ではなく、
価値がブレないように“判断と説明”を揃えるための設計です。
ここが整うほど、会社の一貫性(=ブランド体験)が強くなります。




