例外の条件を決める
- web6788
- 2 日前
- 読了時間: 4分
「今回だけ」を増やさず、価値を崩さない判断にするために
※この記事は、クレーム対応のテクニックや交渉術の話ではありません。例外対応を「その場のお願い」ではなく、会社としての判断(=基準)で扱えるようにするための整理です。

例外が増えると、標準が崩れる
例外対応は、悪いことではありません。
ただ、条件がないまま例外を受け続けると、次のような状態が起きやすくなります。
・標準が曖昧になり、担当によって対応が変わる
・「前はやってくれた」が増え、説明が苦しくなる
・現場の負担が見えないまま積み上がる
気づくと「今回だけ」が積み重なって、いつの間にか標準が崩れていた…という話はよくあります。
P2で扱った「仕組み化」は、価値を“活用できる形”にするための設計でした。
B2はその中でも、例外を“価値を崩さない判断”として扱うための考え方を整理します。
例外とは何か
例外=特別扱いではなく「条件つきの判断」
例外は「お願いされたからやる」ではなく、
会社として“やる理由/やらない理由”を説明できる条件が揃ったときだけ扱うものです。
言い換えると、例外とは
「標準の価値を崩さずに成立する、条件つきの提供」
です。
例外が増えてしまう原因
例外が増える会社は、能力が低いわけではありません。
多くの場合、次の3つの空白があるだけです。
1) 標準が言語化されていない
2) 例外の“条件”がない(その場の判断になっている)
3) 例外を標準へ戻す運用がない
B1で「標準と例外」を分けたのは、この空白を埋めるためです。
B2では、2) の「条件」を具体化します。
例外の条件の作り方
まず決めるのは「譲れないもの」
例外の条件は、先に“譲れないもの”が決まっていないと作れません。
ここで言う譲れないものは、現場の都合ではなく、会社の理念・志・哲学に紐づく約束です。
例:
・地域の安心を最優先にする
・期待を裏切らない品質を貫く
・誠実さで信頼を積み上げる
もし、この一文が置けない/置いても判断に効かないなら、
理念・志・哲学の再整備のタイミングかもしれません。(P0で扱います/準備中)
条件は「OKの条件」と「NGの条件」をセットにする
例外条件は、OKだけだと現場が迷います。
「この条件ならOK」と同時に「この条件ならNG」を置くと、判断が揃いやすくなります。
OKの条件(例)
・価値(品質/安全/誠実さ)が崩れない
・追加コストが見える形で回収できる
・社内の負担が“誰に・どれだけ”か把握できる
・次回は標準へ戻す前提が合意できる
NGの条件(例)
・価値が崩れる(品質や安全の基準を下げる)
・負担が見えない/誰かの無理で成立する
・「今回だけ」を前提にできない(常態化する)
例外を“交渉”にしないための言い方
例外を断るときは、相手を否定する必要はありません。
「できません」ではなく「何を大切にするために、その条件では難しいか」を短く伝えます。
例:
・品質を大切にするため、この条件ではお受けできません
・安全を最優先にしているため、手順は省けません
・例外対応は可能ですが、次回は標準へ戻す前提でお願いします
ポイントは、相手の要求に対して戦うのではなく、
会社の基準(理念に紐づく約束)に戻すことです。
例外を回す運用
誰が判断するか
例外は現場に任せきりにすると、判断が揺れます。
「現場で判断していい範囲」と「上げるべき範囲」を分けます。
記録は短くでいい
例外の判断理由は、短く残せば十分です。
残すのは「何を大切にするために、何を条件にしたか」です。
戻す前提がないと例外は増える
例外は出すことより、標準へ戻すことが難しいです。
次回の扱い(標準へ戻す/条件を見直す)をセットにして初めて、例外が管理できます。
例外の条件が効いているサイン
次の変化が出てきたら、条件が機能し始めています。
・例外の相談が減る(または、相談内容が整理される)
・説明が短くなっても納得が取れる
・担当が変わっても結論が揃う
・「標準へ戻す」が当たり前になる
例外はゼロにするものではなく、
価値を崩さずに扱える形にするものです。
まとめ
例外対応は、優しさや頑張りで回すほど、標準が崩れます。
例外を“条件つきの判断”として扱うために、
1) 理念に紐づく「譲れないもの」を置く
2) OKとNGの条件をセットにする
3) 運用(判断者・記録・戻す)を揃える
この3点が揃うほど、会社の一貫性と継続性が強くなります。
Branding Point
このテーマは「売り方」や「施策」ではなく、
標準と例外の判断がブレないように、説明の基準を揃えるための設計です。
ここが整うほど、日々の対応が一貫し、ブランド体験が強くなります。
ここまでやってみて「どこを標準に置くか」「どこまでを例外として扱うか」で迷うのは自然です。
もし一度、社内の線引き(標準/例外)を揃えるところから整理してみたくなったら、気軽に声をかけてください。



