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見積・価格のルール化

  • web6788
  • 4 日前
  • 読了時間: 5分

どこで加算/減算するかを決めて、「説明」と「判断」をブレさせないために


※この記事は、値上げの“言い回し”や交渉術の話ではありません。

「うちは何を大事にする会社か」を前提に、見積と価格の判断がブレないように、加算/減算の扱いをルール化する話として整理します。


くまでん デザイン経営

はじめに|価格は「数字」より先に、判断の基準が揃っているかで決まる


見積の相談が増えてくると、現場でこういうズレが起きがちです。


・同じ条件のはずなのに、人によって見積が違う

・値引きの基準が曖昧で、断り方が毎回しんどい

・“今回だけ”が続いて、いつの間にか標準が崩れる


ここで必要なのは、細かいルールを増やすことではなく、

理念・価値を軸に「どこで加算/減算するか」を判断できる“型”を置くことです。



1. ルール化の目的


見積を「説明できる判断」に変える

B4で言う見積・価格のルール化は、次の状態をつくるための設計です。


・どの条件で、なぜ加算/減算になるのかが説明できる

・担当が変わっても、結論が大きくズレない

・例外が出ても、標準に戻れる


つまり、価格を“交渉の結果”にしないための準備です。



2. 先に置くもの


理念→価値→標準の順に揃える


加算/減算の表を作る前に、まずは順番を固定します。


(1) 理念・志・哲学に照らす

迷ったときに戻る「判断の方向」を短く置きます。


(2) 価値(お役立ちの指標)を確認する

この案件で、何を優先すると「うちらしい価値」になるのかを明確にします。


(3) 標準を確認する

ふだんの提供として「この価値は、この基準で出す」と決めている範囲を置きます。


この順番が揃うと、加算/減算が“好き嫌い”ではなく、判断として扱えるようになります。



3. 加算の考え方


「負荷が増える」ではなく「価値が増える」を言語化する

加算は「大変だから」だけで決めると、説明が弱くなります。

加算の根拠は、できるだけ“価値の増え方”で言語化しておくのが安全です。


例)

・短納期:品質を落とさずに期日を守るため、体制を追加する(価値=約束の強化)

・追加工程:検品/調整/再設計など、成果の確実性を上げる(価値=安心材料の追加)

・優先対応:他案件との順番を入れ替える(価値=機会損失を防ぐ)


現場あるある:

「これくらい、ついでで…」が続くと、気づけば“いつもの提供”の時間がじわじわ削れていきます。



4. 減算の考え方


「安くする」ではなく「条件を変える」


減算(値引き)を“お願いされたから”で扱うと、基準が一気に崩れます。

減算は原則、価格を下げるのではなく、条件(範囲・品質・納期・責任)を変える形で整理します。


例)

・範囲を絞る:対象を限定する/回数を減らす

・仕様を固定する:選択肢を減らす/作り直し回数を決める

・納期を伸ばす:段取りを標準に戻す

・責任範囲を明確にする:どこまで保証するかを線引きする


ポイントは「値引き」ではなく「提供の条件変更」として扱うことです。



5. 例外の置き方


“特別対応”を、交渉ではなく判断にする


例外はゼロにできません。

ただ、例外に“条件”がないと、標準が崩れる(=判断が戻れなくなる)状態になります。


例外の条件は、B2で整理したように、先に言葉で決めておきます。


・理念や価値に照らして、やる理由が説明できるか

・標準へ戻す前提(期限/回数/次回の扱い)が置けるか

・他の顧客や現場に、歪みが出ないか



6.見積の「型」


加算/減算を迷わず使うための順番

迷うのは、要素が多いからではなく、順番が毎回バラバラだからです。

B3の考え方を、見積にそのまま当てはめます。


① 理念に照らす

② 価値(何をお役立ちとして出すか)を確認する

③ 標準の範囲を当てる

④ 加算要素を足す(価値が増える理由を添える)

⑤ 減算は条件変更として整理する(できない場合は断る基準に戻す)

⑥ 例外条件に当たるなら、条件と戻し方をセットで置く


入口の問いが揃うだけで、会話の迷子が減っていきます。



7.ルール化の最小セット


まずは「表」と「一言」をセットにする

いきなり完璧な見積表を作らなくても大丈夫です。

最初は、次の2つだけで回り始めます。


・加算/減算の表(よく出る項目だけ)

・説明の一言(理念・価値に照らした理由)


この2つが揃うと、見積の説明は“その場の頑張り”から解放されます。



まとめ:価格は、価値の使い方で強くなる


見積・価格のルール化は、数字を決める話ではなく、

理念・価値を軸に「どこで加算/減算するか」を判断できる状態をつくる話です。


まずは、順番を固定して、よく出る項目から表にする。

それだけで、判断と説明のブレは大きく減ります。



Branding Point


このテーマは「売り方」や「施策」の話ではなく、

価値がブレないように“判断と説明”を揃えるための設計です。

ここが揃うほど、会社の一貫性(=ブランド体験)が強くなっていきます。



ここまでやってみて「どこを標準に置くか」「どこまでを例外として扱うか」で迷うのは自然です。

もし一度、社内の線引き(標準/例外)を整えるところから整理してみたくなったら、気軽に声をかけてください。



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